『フォーチュン500』世界の優良企業が共通で求める6つの「スキル(能力)」
【フォーチュン500(Fortune 500)】とは、アメリカ合衆国のフォーチュン誌が毎年発表する世界各国の企業の総収益に基づきランキングされる企業のことで、世界を、新時代をリードする優良企業であるとも言えます。
【フォーチュン500(Fortune 500)】に選ばれるような優良企業では、人材に求める能力もワンランク上の共通点があり、それは、「覚える(ただの暗記)」ことで教えることはできない思考スキルによって定義や評価されています。
コラボレーション (Collaboration)
ヒトは生まれながらに他者を意識するようにプログラムされていて、私たちは、この世に誕生した瞬間から家族というコミュニティに入り、家族のメンバーとコラボレーション能力を発揮します。
ビジネスはチームで働くことが中心であり、自分をコントロールしてチームとコラボレーションすることは求められるスキルの中核であり、子供、大人を問わず、社会性の基本になります。
コミュニケーション (Communication)
「コミュニティ」の中で生きる私たちにとって「コミュニケーション力」を高めることが有益なのは言うまでもないことです。
私たちは、生まれつき持っている社会的な基盤を使って、「自分の主張」から周囲の大人(親や家族)との初めてのコミュニティを作りあげて以来、「読み書きのスキル」「人の言うことに耳を傾ける」を身につけることによって、コミュニティの幅や質を広げていきます。
コンテンツ (Content)
次から次へ大量の新しい情報を、素早く、効果的に、処理(取捨選択)し続けないといけない時代になっています。
情報の波に飲まれるのではなく、新しい情報(コンテンツ)を素早く、戦略的に取り入れて、考えるための基盤を作ることができる「コンテンツ力」を高めれば、時代をリードできる人材になれます。
わたし達は、身の周りの人、場所、物事、事件から常に情報を入手するので、「コンテンツ力」は「コミュニケーション力」に比例して高まっていく部分もあります。
クリティカルシンキング (Critical Thinking)
「クリティカルシンキング」とは、一歩引いて考え、何が本当に必要かを見極め、答える必要のある問いを選べる能力のことです。
時代は急速に変化しているので、古い解決法のままで新しい問題に取り組もうとしても上手くいかないケースが増えてくるでしょう。
過去の事例や方法を上手く活用して、現在の問題を解決する新しい方法を考え出すためには、集中力を維持し、問題を深く掘り下げる思考力を発揮し、関連する事実をずっと保持しながら問題を適切な方法で解決していく実行力が不可欠です。
クリエイティブイノベーション (Creative Innovation)
「クリエイティブイノベーション」は、「コンテンツ」と「クリティカルシンキング」を同時に働かせることで生まれます。
子供は本来、既成概念にとらわれず自由きままに想像力を発揮できる天才として生まれてきますので、さまざまなコンテンツを身につけることによって「創造性」の幅が広がり、「クリエイティブイノベーション」につながります。
創造的なアイデアは無からは生まれないので、子供の何気ない、いたずらにすら思えるような落書きもプロの画家になるまでの創造性の発達につながるように、子供の時期にどんな経験ができたかが将来に大きな影響を及ぼします。
仕事の世界や社会のニーズは急速に変化していて、これからの大学卒業者は生涯に10の仕事に就き、そのうち8つはまだ存在していない仕事だと予測されています。
親世代の常識や価値観で子供の将来を案じることは、子供の人生の可能性を奪う可能性もあることは十分に心得ておく必要があります。
コンフィデンス (Confidence)
「落ちる危険性がある」といってジャングルジムで遊ばせてもらえない子、用意された正解とは別のやり方で問題を解くことを奨励されない子、「服が汚れるから」と自由に遊ばせてもらえない子など、大人や親の都合で挑戦(失敗)を恐れる気持ちが強くなり、好奇心や自信を持つことに臆病になってしまう子供が増えています。
熱いストーブを触って火傷をしないように、人ごみで迷子になってしまわないように、など、子供の安全を守るのは大人の義務でもありますが、過剰な保護は、探索したいと思う気持ち、試してみたいと思う好奇心、挑戦して成功することでしか得られない自信(コンフィデンス)を得る機会を奪ってしまうこともあります。
知識労働者が主体となる時代には、理性的に判断した上でリスクを積極的に受け入れる自信を持つ能力は必要不可欠です。
他人から仕向けられた行動ではコンフィデンスが得られません。
危険だと思うことも、質問を上手に使って、自分で考えて危険を回避できたという経験になるように見守ることも必要かもしれません。
ありのままの自分を思い出せる4つの質問
人間は生まれつき社会的な動物なので、他人の期待に応えようとしているうちに自分がわからなくなってしまうことも多いようです。
ありのままの自分がわからなくなった時には、自分に質問をしてみましょう。
「誰と一緒にいると自分が好き?」
周囲の期待に応える努力も大切ですが、本当のあなたを心から受け入れてくれる人と自分らしくいられる時間を過ごすことはもっと大切です。
「何に笑える?」
他の人が笑っているかどうかではなく、自分が面白いと思えるものを見たり聞いたりして笑いましょう。
笑うと気持ちが良くなり、幸せな気分になり、一瞬にしてその場のムードを変えることもできますし、実際に身体の健康にも良い結果をもたらすことが医学的にも証明されています。
「子供の時の夢は?」
子供の頃の夢にはポジティブな想いで生まれますが、人の期待に応えようとしているうちにその情熱やエネルギーを無くしてしまっていませんか?
今の仕事でもその時の想いやポジティブな気持ちを表現できる方法はあるかもしれませんし、もしかしたら、もっと適した場所があるかもしれません。
「何をしている時が楽しい?」
好きなことをしている時間は、何時間でもあっという間に過ぎてしまうし、自分らしさを取り戻すことができます。
気分が楽しくなり、熱中できる活動を大切にして、優先的に時間を確保しましょう。